「NU-EMI体験談」法学研究科 博士後期課程1年 倉田さん
みなさま、こんにちは。
お元気ですか?10月も終わりが近づいてきて、ようやく涼しさを感じられるようになりましたね。
季節の変わり目、体調お変わりないでしょうか。
さて、今日は春学期にG30講義を受講された、大学院生の倉田さんから、素敵なG30授業体験記が届きましたのでご紹介しますね。
2024年度の春学期に、私はNU-EMIプロジェクトのチューター制度を利用して、2つの講義、全学開講の「Politics Studies」と法学研究科開講の「特殊講義(法社会学セミナーB)」を受講しました。
恥ずかしながら、私は、学部時代は英語の勉強はほとんどせず、博士前期入試を決めてからは英語文献を読む訓練は受けてきましたが、英語で「聞く・話す」ということには博士後期課程に進学するまで全くといっていいほどしてきませんでした。というのも、法学研究科にもたくさんの留学生がいますが、ほとんどの学生が日本法を学びに来ているため、日本語が非常にうまく、私もついつい日本語で話してしまうことが多いため、ほとんど英語でコミュニケーションができなくても英語文献を読むことができれば困ることがなかったからです。しかし、博士後期に進学し、将来留学することを見据えたり、キャリア形成を考えた場合に英語でコミュニケーションができれば留学生の指導ができるため仕事の幅が広がると考えたりしたことで、英語のコミュニケーション力をつけることを考えるようになりました。それをきっかけに、もともと法学研究科にもNU-EMIプロジェクトのポスターが貼られていることは知っていたので、その門をたたくことになりました。相談させていただいたところ、既に基礎知識がある「Politics Studies」と、受講することを決めていた「特殊講義(法社会学セミナーB)」でチューター制度の利用をお願いすることになりました。後者については、NU-EMIプロジェクトの支援対象としてリストには掲載されていなかったものの、英語の講義であればチューター制度が利用できると教えていただき、利用させてもらうことになりました。
「Politics Studies」の講義は、G30の学生向けに開講されている政治学の講義であり、主に英米と日本の政治制度を学習する講義です。先生が学生に向けて話すことが中心ですが、ときどき学生に各国の状況を聞くなど意見を求めながら進められます。だいたい隔週で小レポートの提出が求められ、また中間テストと最終テストがありました。講義の内容としては、高校で政治経済を学んできた自分にとって難しいものではなく、受けやすかったです。チューターとは、だいたい1-2週間に1度、60-120分ほど世間話もしながら、講義で使用されたスライドを利用し、わからないことを教えてもらったり、政治制度について話し合ったり、また、レポートを手伝ってもらったりしました。
「特殊講義(法社会学セミナーB)」の講義は、G30の学生が多いものの、中には法学部・法学研究科の学生も参加していました。先生が学生に向けて話すことはあまりなく、担当の学生が英語でプレゼンをし、それについてグループと全体で議論をするという形式です。こちらは、英語で議論をしなければならず、話についていけなかったり、自分の考えをうまく伝えられなかったりと苦労することも正直ありました。チューターとは、ほとんど毎週60-90分ほど世間話もしながら、講義で扱う論文について私が説明したり、議論の練習をしたりすることで基本的には講義の予習を手伝ってもらっていました。
私がこの制度で何よりもいいと思っているのは、学生はお金の負担なくこの制度を利用できることです。最近では、オンライン英会話や対話システムを使ったアプリなどでも、英語のコミュニケーションの練習はできますが、その費用は安いとはいえません。生きた英語をただで学べるというのは、非常に助かりました。また、スケジュール調整も比較的柔軟にしてもらうことができました。もちろん、チューターの方の都合で変更になることはありましたが、テスト前や自分がプレゼンをする前には、お願いをしたら快くいつもより多めに時間をとっていただきました。そして、担当していただいたチューターの2人は、英語が堪能ですが、実は英語が母国の第一言語というわけではない方たちでした。そのような方が英語を使いこなしており、さらには英語が得意な人が多いわけではない日本に留学しにきている姿を直接見ることで、自分も語学の勉強に力を入れないといけないと毎回思うことができました。
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おっしゃるとおり、ただで英語講義のチュータリングが受けられるというのは貴重な機会ですよね。また、チューターの多くは英語を外国語として学んだ方です。そういった点でも刺激を受けられますね。貴重な体験をシェアしていただきありがとうございました。(JH)