「NU-EMI体験談」工学研究科 前川瑠希さん

こんにちは。
今回は、NU-EMI2018 Fallから1年半NU-EMIをご活用され、現在は工学研究科修士課程に所属されている前川瑠希さんに書いてもらった「NU-EMI体験談」をご紹介します。
前川さんは、G30講義を受け、短期留学もされています。
G30講義を受講された体験、そしてそこから得られたものについて書いてくださいました。
ぜひご参考にしてください。
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私はEMIプロジェクトが発足した2018年秋学期から2019年秋学期までの1年半、プロジェクトのサポートを受けながらG30講義を受講していました。現在は学部4年次と同じ研究室で工学研究科、有機高分子化学専攻の修士課程に在籍しています。この体験談では、学部時代にG30講義を受講していた際の経験や、受講してよかったと今感じていることなどについて書かせていただきます。

プロジェクト発足時、私は工学部・化学生命工学科の2年生でした。合わなければすぐにやめようという軽い気持ちで、とりあえず専門に近かったShin Ji-Young先生のOrganic Chemistry 1You Young-Jai先生のBiochemistry 1に申し込みました。G30向けの講義は日本人向けの通常の講義と比較して

  • 少人数クラス(20~30人)で、学生は問題の回答や意見など発言を求められる。
  • もちろんすべて英語で行われる。
  • 求められる専門知識のレベルが高く、予習は欠かせない。
  • 学生と教員の距離が近く、内容に関する質問や勉強の悩みを気軽に相談しやすい。

という特徴がありました。あくまで私が受講していた講義は、ですが、おそらく多くのG30講義に当てはまると思います。当初は授業についていけるのか、急に知らない日本人が入ってきてなじめるのか、等いろいろな不安がありましたが、EMIのチューター制度に大きく助けられ、すぐに不安はなくなりました。G30の学生は優秀な人が多いこともあり、最初はチューターに授業で分からなかった部分を教えてもらうばかりでしたが、少しづつ対等に議論できるようになったり、雑談を繰り返すうちに仲良くなることもできました。Biochemistry 2以降は時間の都合上受講できませんでしたが、Organic Chemistry3まで受講を続け、海外の授業スタイルをかなり経験できたと思います。

これは僕が受けた授業だけかもしれませんが、Shin先生はテストの問題を解いている最中に「You need energy for the exam, huh?」と言って生協のチョコブラウニーをくれます。さらに、各テスト(mid term 1, mid term 2, final3回)後に個別で間違えた問題の解説をしてくれたり、記述問題のよかったところをほめてくれたりもします。You先生の授業ではグループワークでDNAやタンパク質の構造について理解を深めたり、正解したグループはチョコレートをもらえる等とても面白かったです。この二人に限らずG30の教員の方はとても優しく、私が普段英語を使っていない日本人だということで、説明が速すぎないか、わかりにくい点はないか等いつも気にかけてくれていました。

また、G30講義の受講や積極的な国際交流が評価され、ケンブリッジ大学に短期留学することができました。一緒に参加した5人のうち2人は一緒に講義を受けていたG30の学生で、他の3人はG30講義を受講している日本人でした。現地で専門科目の授業に参加したり様々なアクティビティで交流を深めることができ、とてもいい経験となりました。EMIプロジェクトがなければ経験できなかったことだと思います。

友好関係は今でも続いており、プロジェクトのおかげで仲良くなったG30の学生と旅行や外食に出かけることもあります。コロナ前には、インドネシア出身のG30学生と一緒にバリ島に行ったこともあります。このようなかけがえのない出会いもEMIプロジェクトのおかげです。

私は現在、海外大学院への進学は特に考えていませんが、EMIプロジェクトのおかげで経験できたことはすべて今の自分や今後のキャリアに大きく影響すると思います。英語での専門的な議論に慣れたおかげで、所属研究室での定期的な進捗報告は自信をもって英語で行っていますし、海外の研究者の講演会でも積極的にディスカッションに参加できています。また、国際交流や異文化コミュニケーションを通して学んだこと、自ら勇気を出して英語で専門を学ぶ環境に踏み出した経験は今後社会に出て活躍するうえで価値のあるものだと感じています。

この体験談ではよかったことに焦点を当てて書きましたが、普段の忙しさに加えての英語での専門科目の勉強には苦労し、Physical Chemistry 1に参加して途中でドロップアウトしたこともあります。なので、参加を迷っている学生の皆さんは、「とりあえず」という軽い気持ちで飛び込んでみるのもいいと思います。実際に私は、軽い気持ちで参加してEMIプロジェクトから多くの恩恵を受けられました。お世話になった先生方やプロジェクト、G30の学生にはとても感謝しています。発足時から関わらせていただいたこのプロジェクトがさらに多くの学生に広がり、継続されることを願っています。

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前川さん、素晴らしい体験談ありがとうございました!ますます活躍の場を広げて行ってください。応援しています!(JH)
*今後も、受講生の体験をシェアしてもらって、皆さんにそれぞれの頑張りや思いを伝えていきたいと思います。(執筆協力者大募集中です!)